ハゼの木

 和ろうそくの原料はハゼの実から抽出した油すなわち木蝋(もくろう)を使用します。

 このハゼの品種で松山櫨の復活に努力されている方のブログをご紹介いたします。

 
松山櫨(はぜ)復活奮闘記

 木蝋の種類には、大きく分けて下掛け蝋、上掛け蝋、晒し白蝋の三種類があります。一般的に昭和福ハゼ、葡萄ハゼ、伊吉ハゼ等の品種は少し融点が低い(48℃〜52℃)為、下掛け蝋と呼び和ろうそくの製造においては生地作り(ろうそくの形を作る為に乾いてはぬり乾いてはぬる作業)に使用します。

 一方松山ハゼを使用した上掛け蝋は融点(52℃〜55℃)が高くかつきめ細かく練っていくと白さが増すため江戸時代の昔から最後の仕上げ(上掛け)に使用しております。このように使い分ける事により外側が防波堤の役割をしてくれ解けた蝋が外側にこぼれ出さないような工夫の一つになる訳です。製蝋所の方の話では更にこの実を三年古実といって丸二年間寝かして3年目に蝋を絞ると最適な上掛け蝋が絞れるとお聞きしました。

 少し余談になりますがよく和ろうそくを一,二年置いておくと白く粉が吹き中には、「カビがはえてる」とおっしゃる方がおられます。これは全く反対で燃焼は製造から月日が経てば経つほど良くなります。これは科学的にも証明されており木蝋の組成が安定するからだとの事です。
 ですから私たちも蝋を使うのは意識的に古いのから使うようにしております。白い粉はパルチミン酸といって木蝋100%の証明です。不思議と何か添加物をいれるとこの粉はふきません。布切れで拭取ると綺麗に取れますのでぜひこの素晴らしい炎を堪能して下さい。


 


 最後に白蝋ですが蝋を絞ってから1ヶ月程度てんぴ干しをするそうです。医薬品や化粧品関係でよく使われています。当店では絵ろうそくを造る時に良く使用します。


 ハゼの木は全国いろんな所にあります。私の住んでる兵庫県にも町名で櫨谷と言う場所があり昔はハゼの木がやはり多かったそうです。しかし青木繁の「わが国は筑紫の国や白日別 母います国 櫨多き国 」と呼ばれるようにハゼと云えば九州地方が有名です。秋になると写真のように真っ赤に紅葉し人々の目を楽しませてくれます。実は蝋として絞られ又、今までは余り考えられなかったそうですが漆器の漆としての研究も近年されているそうです。

 和ろうそくを通じこのハゼ蝋の良さ、ひいてはハゼの木に興味を持って頂ければさいわいです。この貴重で日本の文化とも云うべきハゼの木のブログ(松山櫨の復活記)をご覧頂ければ幸いです。


ハゼの木2jpg

コメント

ありがとうございます

ご紹介ありがとうございます。松山櫨の融点がやや高いので上掛け蝋に適しているというのは知っていましたが、具体的な融点の温度はなんと初めて知りました。勉強になります。これからもどうぞよろしくお願いします。v-13

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